テントウムシは夢を見たい

いつも、ドキドキ・ワクワクを夢見ている、30代男の日常記

奇跡の価値は~新世紀エヴァンゲリオンより③

突発的に始まる

おてんとうの、ちょっと変わったアニメ、漫画、映画談義

 

前回からの続き

新世紀エヴァンゲリオンの第拾弐話:奇跡の価値は

のシーンを紹介していきます。

 

奇跡の価値は

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「ほんとにバカね。」

成功が困難な作戦へ向かうシンジ、アスカ、レイの3人。

生還できるかも分からない状況で、3人で交わされる会話。

シンジはアスカに「エヴァに乗る理由」を尋ねる。

アスカは「自分の才能を世の中に示すため」と答える。

同じ質問を受けたシンジは「分からない」と答えると、

「あんた、バカぁ?」と、いつもの強い口調でアスカが応じる。

それに対してシンジは、静かに「そうかもしれない」と、物憂げな表情を浮かべる。

それを見たアスカは、いつもと違って、力なく、「ほんとにバカね。」と答えた。

 

ここも印象的なシーンです。

生還の可能性の低い作戦へ向かう3人が、もしかしたら最後になるかもしれない会話。

そこで、シンジが気になるのは、やはり「エヴァにのる理由」なんですね。

実際に、とてもツライ仕事をしていると、ふと、疑問に思うことがあると思います。

「なぜ、こんなしんどいことをしてるのだろう。」

「なぜ、こんな嫌な思いをしてまで、仕事しないといけないのだろう。」

そう思うとき、ありますよね。

シンジのように、その意義を見いだせずに、仕事に向かうことって、

かなり苦痛ですよね。

 

そうして、かなり弱ったシンジを見て、

いつも勝気なアスカでさえ、どう声をかけていいか分からないくらい、

力なく応じているんです。

自分の働く意義を見つけるのは、非常に難しいけれど、

意義が無いと、日々の仕事が本当に苦痛になるのが、よく分かります。

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「そう、逃げちゃだめだ。」

不安を抱えながらも、エヴァに乗り込むシンジ。

ミサトが戦う理由を聞かされたシンジは、自分の役割を再確認し、

静かに決意を固めて、「そう、逃げちゃだめだ」と心の中で言う。

 

シンジの有名なセリフの「逃げちゃだめだ」ですが、

ここの「逃げちゃだめだ」は、他のものにない、強い決意が入っています。

子供の悲鳴のように唱える「逃げちゃだめだ」ではなく、

自分がやらなければ死ぬという状況をしっかり理解して、

自分がする覚悟を決めた男の一言、「逃げちゃだめだ」なんです。

嫌な仕事ってありますよね。

やる前は本当に嫌で、どうにか逃げれないか、

別の人にならなるように回避できないかと考えますが、

もう、どうしようもなくなって、自分がすることになる。

私なら、その場面でも、「嫌だ!逃げたい!」という気持ちになりそうですが、

シンジは、しっかり覚悟を決めて、かっこいいです。

実際、嫌な仕事から逃げられなくなった場面で、覚悟を決めるときに、

このシーンを思い出します。

 

まだ長くなりそうですね。

次回へ続きます。