テントウムシは夢を見たい

いつも、ドキドキ・ワクワクを夢見ている、30代男の日常記

部活の思い出④

初めての試合

私の地元は、以前にも書きましたが、

非常に剣道が盛んな土地でした。

かなりの田舎なのですが、

歴史的に有名な話の中心地であるのも相まって、

昔から剣道をしている人が多い場所でした。

その歴史的イベントの日にはお祭りが開催され、

市内の小学校は全て休校になります。

さらには、そのお祭りに合わせて剣道大会も行われるのです。

 

この、剣道大会は12月に開催されますが、

私にとっての初めての試合が、この剣道大会でした。

この剣道大会は変わっていて、

小学生だけの学年別で競う勝ち抜きの個人戦です。

さらに、通常は体育館の中で行われるのですが、

この大会は、その歴史的イベントの奉納試合として行われるので、

神社の境内で行われます。

 

神社の境内です。

そう、外です。屋外です。

もちろん剣道ですから、裸足です。

12月の寒空の下、裸足で境内で行われる試合です。

 

 

シロートだから分からない

もちろん、これは、かなり変わった試合です。

しかし、これが初の試合の初心者の私にとっては、

変わっているのかどうかも分からないレベルなわけです。

 

実際に、何が違うかと言うと、

まず、声が響きません。

これ、知らない人は大したことないと思いがちですが、

剣道にとって、自分の声が響かないことは、

かなりやりにくい要素の一つです。

自分の覇気が空回っているように感じて、

バテるのが異常に早くなることがよくあります。

 

次に何より重要なのが、

足が地面だと踏み込めません。

実は、体育館の板張りでも種類があって、

やわらかいものから固いものまでいろいろです。

試合当日の練習で、その具合を確かめて、

感覚を慣れさせる必要があります。

しかし、この試合は、板張りではなく、地面。

完全に異次元です。

全く今まで通りには踏み込めません。

 

これだけ違うことがある中、

素人の私は、全く分からずに、試合に出るわけです。

 

 

シロートだからこそ、意外といける

しかし、この素人具合が、逆に良い方に転びました。

先ほど話した理由で、普段と異なりますので、

みんな、間合いがよく分からないわけです。

なので、届くと思っても届かなかったり、

届かないと思っても届いたり、、、

 

剣道では、この間合いが一番重要なものの一つです。

それを見誤ると、命とりになります。

当時、素人の私は、相手が届かずに空振るのを見てから、

空いたところを打つ。

空振るのを見てから打つ。。。

これを繰り返していると、気が付いたら優勝していました。

完全なるビギナーズラックですね。

 

そんなわけで、私の最初の試合の思い出は、

そんな華やかな幕開けで始まるのでした。

 

つづく、、、